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-松園・遊亀・不矩- 松園賞・文化勲章受章の女流日本画家たち
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近代日本の歩みの中で、美術制度が整えられ、女性も画家としての社会的地位が認められるようになった。なかでも特筆すべきは、戦後女性で初めて文化勲章を受章した上村松園である。昭和24年(1949)に松園は世を去り、その遺作展の収益を基金に若手女流日本画家を対象に「上村松園賞」が設けられた。6年に渉り5人に授与されたが、このうち秋野不矩・小倉遊亀の2人はまた松園に続いて文化勲章を受け、鮮やかな足跡を残している。
遊亀は長年日本美術院の看板画家として活躍し、理事長も歴任した。不矩は創造美術の創立会員として、現在の創画会の礎を築いた。彼女らの魅力は何よりも、壮大で懐の深い、その絵画世界にある。
本展は松園・遊亀・不矩、3人の女性画家の轍を作品でたどり、彼女ら独自のスタイルの確立とその波紋を、近代日本美術が発展する文脈の中に読みとることを試みた。
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