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【残りわずか】フランス象徴派展

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美術が文学や伝説、神話などに近づく時、想像力や夢見る力が解き放たれ、詩的な風景、理想化された過去への憧僚、無意識の世界、そして時には不安や悪夢といった幻想が、作品の中に登場する。19世紀末にヨーロッパ各地で花開いた象徴主義は、近代の合理主義文明が、科学の進歩と物質的な富の追求に邁進し、不合理で矛盾に満ちた人間の内面性を切り捨てようとした時代に、豊饒な精神の世界を開拓し、目に見えない真理や人間の情念を可視的な形象を用いて表わそうとした運動だった。象徴派の画家たちが生み出したさまざまなイメージや造形的な探求は、20世紀の美術の中にも受け継がれ、今日の漫画やファンタジー・アニメーションの源泉になっているとも言えるだろう。
本展は、パリの個人コレクターが所蔵するフランス象徴主義のコレクションをもとに構成され、ギュスターヴ・モローやオディロン・ルドン、ナピ派のモーリス・ドニをはじめ、日本ではこれまであまり紹介される機会がなかったアルフォンス・オスベール、アルマン・ポワン、アレクサンドル・セオンなど、象徴派の優れた画家・彫刻家38人の作品123点を展示・紹介した。
なお本展は、財団法人ひろしま美術館、秋田市立千秋美術館、北九州市立美術館、宮崎県立美術館を巡回した。

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